タウトが感動した本当の理由

akkoko2008-11-04

建築家のI教授より、とてもおもしろいお話を伺いました。


75年前日本を訪れたブルーノタウトが
桂離宮に「天地が裏返るほどの感銘を受けた」という話は有名ですが
I教授にとっては ちっとも良い建築物だとは思えなかったため
タウトが感動した際の時代背景や、タウトをとりまく家族関係を調査し始めたそうです。


なんと真実は
「本当はアメリカに行きたかったが、愛人エリカと一緒だったため
入国官より断られた。その後、単調な景色が続くシベリア鉄道を何週間も横断し
船に乗り換え舞鶴港に到着。
そして素晴らしい大庭園の桂離宮。隣には逃避行に付き合ってくれた愛するエリカ」


そりゃ感動するやろ・・・。
というのが結論だそうです。笑えますよね。


その話を信じる信じないよりも
芸術を見る目というのは、「その時の自分のコンディションによって変わる」ものだ
という先生の持論は半ば間違いでは無い気がします。


だって、
好きなヒトと訪れる美術館は、とても楽しいから・・・。